前職では編集長まで務め、業界で確かなキャリアを築いてきたが、組織の成長限界と「天井」を感じ、新たな挑戦の場を求めブシロードワークスへ。スタートして間もない媒体だからこそ、自分らしい作品創りと、社内の誰よりも部数を出すこと、誰よりも作品を出すこと、その理由について伺いました。
Q. これまでのご経歴、転職(入社)のきっかけ
前職は成年向けのマンガ出版社で、成人向けマンガの編集を経験し、最終的には編集長を務めました。
転職のきっかけは、はっきり言うと「天井が見えた」からです。成人向け商業マンガとしてやれることはやったという所もありましたし、前職の組織では会社方針としてこれ以上組織規模も大きくしないという判断がありました。先に退職した同僚達は一般誌でヒットを飛ばす中、組織内ではやる気を失っている同僚もいて…。その環境にいるうちに、自分もやる気を失ってしまうのではないかという危機感がありました。
純粋に外に出てチャレンジしている同期や後輩に「追いつきたい」と思った。そんなタイミングでブシロードワークスの募集があり、迷わず飛び込みました。
Q. 現在の具体的な仕事内容
基本はマンガ編集者としての業務です。作家さんとの打ち合わせや、各版元さんとの打ち合わせがメインになります。時間配分で言うと、打ち合わせが7割、校正などの実作業が3割といったところです。
ブシロードワークスならではの特徴としては、社内に多くの大きなIP(知的財産)があることですね。『BanG Dream!』など、自社IPのチームと打ち合わせをすることも多く、これは他の出版社ではなかなかない経験だと思います。
Q. 仕事のやりがいや、面白いと感じる点
編集者にとって一番分かりやすいのは、成績が「売上」や「部数」といった数字でハッキリと出ることです。自分が仕掛けたものが数字として返ってくるのは、シビアですが非常にやりがいがありますし、読者から「面白い」という反応をもらえるのも純粋に嬉しいですね。
また、仕事柄、死ぬほどマンガを読むことになるので、知的好奇心が常に刺激され続けます。マンガが趣味じゃなくなるという側面はありますが(笑)、それだけインプットが多く飽きない仕事だということです。
Q. 入社後に感じたギャップ(良い点・大変だった点)
良い点は、「新興の出版社」なので、媒体が成長していく過程をダイレクトに楽しめることです。これは、既に完成された大手出版社では味わえない面白さだと思います。
大変だった点というか、違いとして大きかったのは給与形態ですね。前職はいわゆる昔ながらの出版社だったのでボーナスの比率が高かったのですが、こちらは親会社(ブシロード)の制度がベースなので、インセンティブの考え方などが異なります。
また、雑誌の校了作業のワークフローが完全にデジタル化されていたのもギャップでした。前職はずっと紙で校正していましたから。また前職との違いでいえば成人向け商業マンガは読み切りがメインであることに対し、一般向けは連載がメインなので毎回ゼロからネタ出しをする必要がなくなり、作品制作のサイクルは早くなったと感じています。
Q. 職場の雰囲気や、チーム(部署)の体制について
とにかく「静か」ですね。「出版社ってこんなに静かだったっけ?」と思うくらい、みんな穏やかに集中して仕事をしています。前職が大声で電話が飛び交うような、昔ながらの出版社だったのでそこは真逆ですね。
オフィス自体も、一般的な出版社と比べるとかなり綺麗だと思います。
体制として非常にやりやすいと感じるのは、編集長との距離が近いことです。何かあればすぐに相談できる環境が整っています。会社によっては、編集長が常に不在だったり、イライラしていて話しかけられなかったりすることも普通にあるので(笑)、これは大きな強みです。
Q. 今後、挑戦したいこと、展望等
まずは「前職の部数を超えること」。単巻で10万部、そして「シリーズ累計で100万部」を超える作品を出すのが目標です。
そして、個人としてだけでなく「媒体自体の体力」をつけていくことが最大のミッションだと考えています。
編集者同士は、仲間であると同時にライバルです。誰よりも部数を出す、誰よりも良い作品を出す。足の引っ張り合いは無意味ですが、お互いへの羨ましさやライバル心は常に持っています。言いたいことがあるなら、作品で殴り合う。そういう切磋琢磨ができる組織にしていきたいですね。
Q. 一日の流れ
- 12:00
- 出社。メールや前日の残務チェック。
- 12:30
- 弁当を10分で済ませる。(※学生時代からの癖です)
- 13:00
- 校正作業を優先的に進める。合間に会議(週3回、1日1〜2時間程度)。
- 18:00
- 作家さんとの打ち合わせ(夜に希望される方が多いため)。
- 20:30
- 帰宅。
Q. 応募を検討されている方へのメッセージ
ブシロードワークスは、まだ新しくできた媒体です。だからこそ、「この媒体を自分の色に染めたい」「ゼロから成長させたい」という熱意がある人には、最高に向いている環境です。
逆に、「ジャンプ」や「マガジン」のような、確立された歴史ある媒体を求めている人には辛いかもしれません。固定観念に囚われず、自分なりに「この媒体をどうしたいか」というビジョンを持っている人が活躍できる場所です。
個人的には今は「商売人」のようなマインドを持った人も欲しいですね。マーケットを見て、「1億人の中の1万人に刺されば1万部売れる」というような、売るための戦略を考えられる。そういう視点を持った方と一緒に働きたいと思っています。