社長メッセージ
MESSAGE
代表挨拶 新福恭平
- 世界中へ物語を届ける出版社へ
-
ブシロードワークスは、出来たばかりの会社です。
元々から紙媒体を扱う部門はあったのですが、どちらかといえば自社プロダクトを支援する一部門という組織でした。そこから大きく、ミッションを変えて始まったのが2023年7月。一定の出版基盤があったのも幸いし、創業1年目で60点近くの書籍を刊行し、小さいながらもWEB連載媒体を作ることが出来ました。今年は80点近くの刊行を目指しており、連載は40作品以上になる予定です。英語や簡体字での同時連載配信も拡充しながら、世界中の方々に物語を届けるべく邁進しています。
- ダイバーシティな編集部
- 社員の平均年齢は32歳、編集部だけでいえば平均29歳とさらに若いのですが、漫画やライトノベルはユースカルチャー。若い社員達によって、次代は切り拓かれていくと確信しています。また、出来たばかりの会社ということもあって元々異業種にいた者もいれば、ブシロードの別部門にいた者もいます。そういう意味では、均質性よりは多様性のほうが高い会社であるように思います。
- “あなた”の為の物語を送り出す
-
弊社はミッションに「“あなた”の為の物語を送り出す」と掲げています。
ここにある「あなたの為の物語」とは何でしょうか。それは、読者が思い描く夢や理想を叶える物語であり、強くあろうとする心を後押ししてくれる物語です。ただし、それだけでなく、読者の弱った心に寄り添い、仄暗い感情を受け止めてくれる物語も含まれます。この、両方が共存することがとても重要だと考えているからです。弱さは人間が誰しも必ず持っているもの。私もあなたもきっと持っている。それを許容し、受け止めてくれる器がなければ、社会はどうなってしまうでしょうか。夢や希望だけでなく慰めのある物語が、私の為の物語であり“あなた”の為の物語なのです。
この物語は、どこから生まれてくるのでしょうか。それは作家さん達の内側からに他なりません。個人の心の内から生まれるものを大勢に届けるという作業は、とても難しいことです。ひとり未踏の頂を目指し、暗い夜の闇を歩くような行為にも思えます。編集者の仕事はひとを理解し、寄り添い、案内すること。行先を照らすことができる知慧。共に暗闇へ踏み込む勇気。背中を押すことができる膂力を私達は求められます。
しかし、最初から全てを出来る必要はありません。スタートラインに立つ前に必要なのは、物語があなたの人生にとって必要不可欠であるという自覚があること。そして、受け手ではなく送り手になる覚悟があること。送り手側は、受けとるだけの側にはない、大きな重圧を背負わなければならないからです。ただ、その重圧を越えた先にある面白さは、人生を賭けて取り組む価値があることを保証します。
- 世界ではなくあくまで個人を対象に
- この10年の間に、海外では「漫画を読む」という行為がより一般化してきました。毎年、作家さんと共に海外を巡るなかでそのうねりを大きく感じています。これから先はもっと多くのひとが当たり前のように漫画を読むようになる。だからといって「世界標準」で作品を送り出そうとは思いません。世界という曖昧なものではなく、個人の心象にこそ唯一無二のユニークさがあり、そこに日本の漫画の面白さが存在しているのです。先に述べた通り、物語は作家さんの心の内にしかありません。その内側こそが世界に繋がっているのです。
- リスクを背負って挑戦できる“あなた”と
- 世界がもっと漫画を読むようになった時、出版社の形は今よりもっと変化していくでしょう。そのさまを、大きな組織で小さく感じるのか、小さい組織で大きく感じるのか。私自身は大きく感じられるところでさまざまな仕事をすることが自身の成長にも繋がり、どこでも通用できる人間になれるし、そして何よりそのほうが客観的にみた時の「私の物語」は面白いだろうと考えています。皆さんには、不確実で先の読めない時代だからこそ、多くのことに挑戦し、そして死なない程度の失敗をどれだけできるかを大事にして欲しいと思います。覚悟をもって事にあたり、リスクを背負って何度も挑戦できる勇気を持つ貴方と共に働くことを楽しみにしています。